「大人」になって見つけた「宝物」とは

#アスナル金山 #20周年 #大倉士門 #オリジナルインタビュー

テレビやラジオと多方面で活躍しながら30代を迎えた大倉士門さんが人生の節目や変化を通して見えてきた「大切なもの」を語ってくれました。

大人ってよりたのしい 大倉士門メインビジュアル01

―アナスル金山では「日常の宝探し」をテーマにラジオ番組をなさっていらっしゃいますが、大人になってから大切だと思えるようになったことってありますか?

大倉

この前、地元・京都にいる家族とご飯を食べに行ったときに、「ああ、これが俺の宝やな」と、ちょうど思ったんです。前は「会えるときに会おうか」ぐらいの感覚だったんですけど、今は本当に、地元でちょっとでも時間があったら、友達よりも家族や親戚を優先するようになりました。

高校を卒業した頃は、反抗期というのもあって、「もう家族とは一緒に住めへん」と思ったことも山ほどあります。でも、離れてみて初めて気づく大切さってあるんですよね。だからこそ、今は3か月に1回、お父さんと一緒に旅行に行ったりしていて。そういう時間を過ごしているときが、一番幸せなんです。それぐらい、今では家族の存在がすごく大事ですね。

―そうした価値観の変化もある中で、10代の頃には感じなかった、大人になってから「これって楽しいな」と思うようになったことはありますか?

大倉

10代の頃は、仕事ってもっと辛いものだと思ってました。「大人になったら、高校生・大学生のこの一番幸せな時間がなくなって、仕事に明け暮れて、毎日しんどいんやろな」って思ってたんですけど、全然そんなことなかったですね。今はもう、仕事がすごく楽しくて仕方ないです。
もし「このまま仕事を続けるか、学生生活に戻るか」って聞かれたら、迷わず仕事を選びます。 毎週いろんなところに行かせてもらって、いろんな方と出会う機会もあるし、僕はこの仕事が好きなんだなって。今、こうやって話してて、改めて気づきました(笑)。

大倉士門さんインタビューの様子01

―今の自分が20歳だった頃の自分に何か声をかけるとしたら、なんて声をかけてあげますか?

大倉

20歳の頃は、上京してまだ2年でキラキラしてました。ただ、その「上京」っていう決断が、一番大きい決断だったので、「俺、東京でやっていけへんのかな」と不安に思っていましたね。周りの友達がバイトしてる中で、僕は読者モデルとして少しお小遣いをいただいていて、「これで大丈夫なんかな」とか思いながらも、大学3年生の就活の時期にすごく悩みました。

就活するか、このまま芸能の道に進むかですごく悩みまして、親は就活するでしょと言ってたんですけど、僕は「今、自分が求められてる時にできることをしたい」と思ってこの仕事を選んだんです。その時の自分に声をかけるなら、「あなたのその決断は間違ってなかったんだよ」と伝えたいです。東京に出てきて、もう15年目になりますけど、幸せに家族も増えてやってるよというのは言ってあげたいですね。

大倉士門さんインタビューの様子02

―ご自身の20代を振り返って、それと今の自分、30代入っての自分で変化はありましたか?

大倉

僕が20代の時は「自分の時間を大事にしよう」と思っていました。だから仕事もプライベートも全部自分のために生きていた感覚ですね。一番大きく変わったのはそこですね。ちょうど30歳で結婚して、そこで「自分だけの時間」から「2人の時間」に変わりました。今まで何時に帰っても何も言われませんでしたが、今は妻に聞いてみようと思うようになりました。僕の時間ももちろんありますけど、2人の時間を生きてるという感じはしますね。

これから家族が3人、4人となったらどうなるかわからないですが、結婚してこんなにも変わるんだというのは感じますね。家に帰ったら当然のように誰かいて、僕が家を外しててできないこととかもやってくれる。1週間に1、2回地方に泊まりに行くことが多いんで、その時は僕の趣味で飼ってるリクガメの世話を妻がしてくれたり、逆に僕も妻に協力したりしてます。

―お仕事の部分での変化はありましたか?

大倉

だいぶ変わりましたね。20代の時は芸能事務所に入ってて、あくまでも僕はマネージャーが取ってきた仕事をただ打ち返すものだと思ってました。ただ、20代後半ぐらいにフリーになり、30代になって個人事務所を立ち上げてからは、この仕事をやることによってどうなるかという方向性もちゃんと自分で見定めないといけなくなりました。

大倉士門さんインタビューの様子03

―何か大きなきっかけがありましたか?

大倉

元々、30歳までに一度、自分で勉強して色々やりたいなと思っていました。だから、もし事務所を離れてダメだったら、僕はもうこの仕事を辞めようという覚悟を持っていました。今では請求書を作成したり、決算とかも全部自分でやってるんですけど、そういうのもすごく楽しいです。もちろんたまに失敗して頭を下げる時もありますけど、そうやって1から勉強して自分でできるようになるというのは大事だと思います。「人ができることは絶対自分でできる」と思っているので、30歳になって自分でやってみようとなんとか必死にしがみついていますね。

―ちなみに、次の節目はご自身の中であったりするんですか?

大倉

もう確実に決まってるのが”家族が増えるタイミング”ですね。先輩たちからも「これからは2人の人生じゃなくて、主役が子供に変わるから」と言われます。妻とは「何年後に子供を」みたいな明確な話はしてないですけど、どんな感じなんだろうという不安とともに、かなりワクワクしていますね。今まで僕は本当に思いのままに20代も30代も生きてきて、それで主役が僕じゃなくなる。かなり不安はあるんですけど、僕は一人じゃない。もし一人で子どもを育てていかなきゃならないと思ったら、すごく不安だけど、妻と一緒にいるからこそ、このワクワク感があるんです。感謝していますね。

大人ってよりたのしい 大倉士門メインビジュアル02

―では、最後に「大人」とは?

大倉

僕はピーターパンが大好きなんですよ。その中で「ずっと子供のままでいてね」というセリフがあるんですけど、その言葉の通り、「大人」というのは”子供心をしっかり忘れてない人”だと思ってます。例えば、久しぶりに川に入ってびしょ濡れになったり、山で泥だらけになるまで遊んだりして、「ああ、子どもの頃ってこういうの楽しかったな。この気持ち、忘れたらあかんな」って感じること。こういう感覚って、子どもの頃や思春期の頃には、なかなか気づかないんですよね。大人になって、いろんなことを知ったからこそ、「子ども時代の楽しさ」を思い出して、それを再現できる。それこそが、「大人になった」ってことだと思います。

【プロフィール】
大倉士門

1992年3月16日生まれ、京都府出身。表参道でのスカウトをきっかけに読者モデルとなる。さまざまなファッション誌でモデルを経て、現在はバラエティ番組や全国でのイベントMC等で活躍中の33歳。2022年10月には個人事務所設立を発表、翌日にはタレント池田美優(みちょぱ)との結婚を発表。
今年4月には自身初の冠番組となるテレビ番組「京暮士門」がKBS京都にてスタート。

大倉士門さんオフィシャルSNS